貸株サービスとは?5つのメリットと9つのデメリット
2019/11/29
貸株サービスとは?

貸株サービスとは証券会社に株式を貸し出すだけで貸株金利を受け取る制度です。
デメリットを許容できるなら毎日金利が入ってくる為、非常にお得な制度です。
貸株金利が高い=空売りしたい投資家が多い
その為、貸株金利目当てに株を購入するのはリスクが高い。
※SBI証券の貸株についての記述となります。
貸株サービスの5つのメリット(SBI証券)
- 貸株金利が得られる0.1%以上 8割ぐらいが0.1%の金利になりますが、金利が20%のものも有、上限はありません。
- 『優待権利自動取得サービス』を利用することにより貸株中でも株主優待、配当金は取得できる。※東洋経済新報社から提供されるデータに依存する為、100%の制度では無い。
- 貸株状態でも好きな時に売却できる。
- サービスの利用料金は無料。
- 米国株も貸株できる。
貸株サービスの9つのデメリット(SBI証券)
- 一銘柄単位で100株だけなど、一部貸出はできない。
- NISA株は貸出できない。
- 貸株分の信用建余力が減る。
- 名義が証券会社となる為、株主名簿の連続性が途切れる場合がある。※優待の条件で1年以上保有等があるものは注意。
- 貸株中は名義が証券会社となる為、議決権、配当金、株主優待の権利がない。※優待権利自動取得サービスを利用することにより銘柄によっては取得できる。
- 貸出金利は雑所得扱いで、年間20万円以上の場合は確定申告が必要。
- 貸出中の証券会社が倒産した場合、株式の時価相当額の返還請求権を持つ一般債権者となり、投資者保護基金により保護対象外となる。
貸出金利以上に損する可能性がある配当金相当額について
配当金相当額とは配当の権利確定日に貸株をしていた場合、税引後の配当金と同額、雑所得扱いで受け取れる。
税金は既に取られている状態だが、さらに雑所得としても課税されてしまい、二重課税となる。
また、配当所得扱いではなくなる為、損益通算できません。
回避手段1
配当権利獲得日に手動で一時的に貸株サービスを解除する。
※権利付き最終日の営業時間内までに返却指示を行えば権利確定日に株主として登録されます。
回避手段2
優待権利自動取得サービスを利用し、全ての配当の時期に優待がある銘柄のみを貸株サービスとして利用する。
回避手段3
権利取得優先(配当金取得設定)を使う。
自動で権利獲得日に貸株を一時的に解除してくれます。
残念ながらSBI証券はこの設定がありません。
松井証券、マネックス証券、楽天証券はこの設定があります。
私はめんどうですが、手動で回避しています。
塵も積もれば山となる
年間通すと結構な額になる為、拾えるものは拾っていきます。
権利付き最終日はここで確認しています。
貸株サービスの利用方法(SBI証券)
- SBI証券にログインして、『口座管理』→『貸株』を選択。
- 『貸株のお申し込み』を押下。
- 『各種書面の電子交付・電子提出サービスを承諾する』を押下。
- 『優待優先』か『金利優先』を選択して、『同意/承諾する』を押下。
- 『申込』を押下。当日の15時もしくは翌日の15時からサービスが開始される。
- 全銘柄の貸株状態は信用口座を開設しているかどうかで変わると思われます。※私は信用口座を開設していたのでデフォルトは貸株状態ではありませんでした。信用口座を開設していない方のデフォルトは恐らくですが、貸株状態だと思われます。株主名簿の連続性を気にされている方は注意が必要です。貸株状態の変更は15時からサービス開始で16時50分頃までに実施すれば可能らしいですが、結構シビアです・・・
- 貸株サービス開始後、『口座管理』→『貸株』→『貸株振替』を選択。
- 銘柄事に振替株数を指定して『振替確認画面へ』→『振替実行』を押下。※振替株数は銘柄単位で200株中100株のみ等の設定はできません。0か全部のみとなります。
- 貸株金利は『口座管理』→『貸株』→『貸株入金明細』で確認できます。